現在の大企業となってしまっている企業以外のものについては、通常はオーナー社長が事業を始めてその事業を展開していく中で、利益を上げるとともにその商品等を提供していくために設備投資をしたり、従業員を多く雇い入れたりという形でどんどん規模が拡大していく、あるいは一定程度の規模まで成長していくという流れをとります。

しかし、このような会社の特徴としてはオーナー社長が一人で実質的に会社を支えているケースが多いのです。ここでいう支えるというのは事務や製造等の仕事をするという意味ではなく、営業先が当該会社と取引をしてくれている理由がそのオーナー社長がいるから、すなわちその社長の人柄等の信頼に依拠しているものである場合や、金融機関との融資などの取引においても最終的にはこの社長がいるとともに、会社の債務についてオーナー社長として個人保証を提供してくれるからなどといった仕事をするための環境設定という場面での意味です。

ですので企業の事業承継が行われる際に、そのオーナー社長から子どもや従業員に事業が引き継がれたといった場合にお得意先や金融機関が引き続き取引を継続してくれるのかという点では不安要素が残るのです。

企業の事業承継で気を付けたい点と、M&Aという解決法がある件

このような不安要素を取り払う一つの方法として、この事業をもっと体力がある大きな会社等に売却してしまうという事業譲渡という手法があります。一般的にはM&Aがこれにあたる手法ですが、事業譲渡契約を交わして、相互の取締役会で承認するという手法です。

この手法であれば、金融機関の信用等は事業譲受会社の信用で回っていきますし、お得意先も他の事業で成功している会社なので財務状況などに不安はなく、また、雇用の引き継ぎもスムーズに行われるようであれば商品製造等の技術的な側面にも不安が残らないため引き続き取引きをしてくれる可能性が高くなります。このようなM&Aという手法は中小企業でも可能であり、しかるべき機関に相談すれば対応方法を検討してくれます。