2018年 事業承継の実情

事業承継とは、例えば会社のオーナー社長が、その親族や従業員などに自分の地位を渡すことが基本となります。具体的には代表取締役社長の地位を譲るとともに、場合によってはその会社の株式を譲渡してしまうことまで含みます。この事業承継は、現在の会社で行っている事業内容について自分が引退した後も営業先も含めて新しい会社社長や事業主の下で引き続き取引を行っていくということが想定されています。中小企業でも可能なスキームですが、ただ会社を引き継いでくれる人がいるかという点が問題となります。特にその会社が赤字経営の場合はその傾向が顕著となります。

事業譲渡の実情

これに対して事業譲渡は、会社や事業主の地位を承継するというものではなく当該会社等が行っている事業を第三者に譲渡するというものです。M&Aが行われる際の一つのパターンということがいえるでしょう。この事業譲渡については会社法で規定されており、当該事業の全部を譲渡した場合には譲渡会社においては競業が禁止されるなどの規制がありますが、合併などと異なり権利義務が承継されるというものではないため、負債をまるまる引き受けなければならないわけではない点で譲受会社にとってはメリットがあります。

事業譲渡のこれから

法的な手続きについては基本的な事業譲渡契約を締結して、それぞれ取締役会で承認を得るという手続きが必要となってきます。この事業譲渡形態は赤字の会社でも売却可能であるほかに現在はあまり市場では評価されていないが用いようによっては価値がでるといった技術等を有している会社の事業の譲渡などにおいては価値がつき思った以上の価格で事業が売却されていくということもありうるのです。

この事業譲渡形態は会社規模に制限がないので中小企業でも可能といえ、自社の事業継続が困難となっても事業を譲渡することで他社において自社が手がけてきた技術やノウハウなどが生き続け社会に貢献していくという姿を見続けることが可能なスキームとなっているのです。